前巻は予選2回戦目で千早は何とか桜沢先生に勝利し、太一は戦いのスタイルを変え(ダーク太一になり)エロムに圧勝しました。ついに東日本予選準決勝が始まります。
そしてこの36巻はついに東日本予選準決勝が始まります。
ほぼ競技のシーンばかりですが、対戦しながら競技者が成長していく過程に感動を覚えます。また幼馴染の3人が離れていてもつながりを感じるシーンがそこかしこにありました。
ちはやふる36巻のネタバレ1 千早と理音の対戦
感じの良い二人なので、音になる前の音を聞き分ける勝負となります。千早の調子も悪くないですが、流れは理音に。理音がいつもと違いとても力強い戦い方をします。
感情が乏しく能面と言われていた理音、それが部のみんなや千早達を通して徐々に変化していきました。
「私がクイーンになり、ずっと連覇していけば大好きなおばあちゃんがずっと読み手をしてくれる。」
そんな願望が生まれ、勝つことに貪欲になり、そして千早をあと1枚までというところまで追い込んでいきました!
「次に進むのは私だよ」と理音は心の中で強く思います。
主人公だけでなく、それを取り巻く人達も成長しています。
理音は生まれた時からかるた競技が身近にあった環境、それゆえに強い動機もなく自然にかるたをしていました。
そこに個性あふれるメンバーから感化を受け、そして何よりも今までのかるたに投入した努力が実ってこうやって成長していけたんですね。
これからは「おばあちゃんのため」から「自分のため」とさらに目標が変化していくかもしれません。そしてさらにパワーアップして千早たちの良きライバルとなりそうです。
ちはやふる36巻のネタバレ2 須藤先輩と太一の対戦
太一は周防名人直伝&サッカーのフェイント経験を生かし、須藤先輩のペースを乱します。
須藤先輩は太一との対戦にやりにくさを感じ、太一と周防名人がだぶって見えてきます。
しかし須藤先輩も負けていません。
「周防さん仕込みのこのやり方、ひきずらねーよ。お手つきなんかでこんな面白い勝負壊さねーよ。」
メンタル強い!須藤先輩はチームメンバーにも人気がありますが、やはりこういった心の強い人にみんな魅力を感じるんですね。
お互いに「こうされたら嫌だな」というところを突いてきて、相手の心に揺さぶりをかけます。
そして太一も千早同様、苦戦を強いられていきます。
ちはやふる36巻のネタバレ3 新と小石川の対決
新の対戦相手は超ポジティブシンキングの小石川くん、誰もが新が勝つと思っていた試合です。
小石川くんことポカ作くんもお手つきを何度かしてしまいますが、あまり差は広がりません。
どうやら小石川くんの「失敗しても何をしても自分が勝つんだ」という強い気持ちが新に流れを簡単に持っていかせないようです。
そしてなんと試合で使っているかるたが自分の作ったかるたであることに小石川くんは気が付きます。
すごい!偶然か、小石川くんのポジティブオーラに運が引き寄せられたのかもしれませんね。
小石川くんはかるた制作会社に勤め、裏表の上下が逆さまになった1セットを作ってしまっていたのです。(きれいに全部上下逆さまだったので、そのまま出荷されました)
「これは俺のマシンが作った俺の札」
そこから小石川くんはさらに勢いづきます。
「俺がA級になり、名人戦予選の決勝に出れることが奇跡なんだ」
「わりと起こるんだ、奇跡は」とさらにポジティブが止まりません!
原田先生を思わせる猛攻に新は
「いつも君は負けたあと鬼の形相で悔しがる、遅いよ」
と原田先生に言われたことを思い出します。
しかし「それは俺のかるたとは違う、悔しさを先取りして鬼になってはじいちゃんが笑う」
と新は思い直します。
そして太一のことを思い出し、
「太一が行こうとしている場所に俺がいんかったら話にならんやろ?」
と持ち直していくのです。
そして自信と確信に満ちた新のかるたの前では、さすがの小石川くんも敵いませんでした。個人的にはポカをしてもポジティブな小石川くんの生き方は心の師匠にしていきたいですが、負けてしまいました。
新はこの戦いで自分の戦いのスタイルにさらに深みが持てたのではないでしょうか。
太一と千早は揃いも揃って絶体絶命のピンチです。
そんな時、原田先生と肉まん&机くんの粋な計らいで2人に新の優勝を伝えることに。
机くんがノートにでかでかと「西日本代表は綿谷新」と書いて掲げます。
それを見た2人の気持ちが一気に変わります!
千早は
「トンネルに入ってたみたいだ、山ちゃんに勝つ道のトンネル」とやっと苦しいところを抜け出せたよう。
太一は
「すみません、ここから勝ちにいきます」と須藤先輩に宣言。
さあこれからだ!と言うところで次巻に続きます。
ちはやふる36巻の感想
3人ともピンチでしたが、新は太一を思い出し、千春、太一は新の優勝の一報によって、苦しい所を超えて行きました。
最近はギクシャクしていた3人でしたが、やはりつながり合っている3人なんですね。しかし対戦相手にも譲れないもの、強い思いがあります。
次巻、誰が勝利し、名人クイーン挑戦への切符を手にするのか楽しみですね。