ちはやふる37巻では、千早も太一も強敵をなぎ倒し、東日本大会を優勝、そして新も西で優勝しました。
みんな練習はもちろん、元クイーンや名人に指導してもらったり、チームメイトに協力してもらったりと自分のできる限りを尽くして大会の準備をしてきました。
そして幼馴染の3人が同じ場所で同じ出場者として集いました。これからどうなるのか?今後の展開は?
ここでは、ちはやふるのネタバレ38巻のあらすじと感想をお伝えします。
ちはやふるのネタバレ38巻のあらすじ
太一の作戦
太一が髪の毛をばっさり切り、ベリーショートで登場しました。その姿にみんなびっくり!
「太一に会ったら、今度こそハイタッチやって思っとったから..」
新がびっくりしすぎてハイタッチ不発したようです。
「ん」
そういって太一は笑顔を向けます。
千早はそんな太一の姿から一緒に楽しくかるたをしていた小学生のころを思い出しました。
千早は太一と新の袖をつかみ、3人でここに来れた喜びをかみしめます。
最初は名人、クイーンなんて手の届かない場所だったのに、ついにここまで来れました。
試合が始まりました。この対戦は3回戦2先取となります。
最初は太一がかるたを取ります。
「へへっ新、オレ今日は勝つよ。目標4枚差!」
太一のその無邪気な姿に新は嫌な気持ちがふつふつと湧いてきます。
「千早が持ってた答えは自分のためじゃなくて、誰かのために勝とうとすること。目標を持ってかるたを楽しむこと」
「自分のかるたに集中すること。素直に無邪気に、その毒性に無自覚に」
新は太一のその態度が気になり、いまいち調子が出てきません。
太一は髪を切り、小学生時代を彷彿とさせ、千早のかるたに対する姿勢を真似て、新を戦いづらくさせました。
前回の原田先生によって本当に善人太一になったのかなと思ったら作戦の一部だったんですね。
「こんな揺さぶり方があるのかまつ毛君、恐ろしい」と、これには原田先生もゾッとしたようです。
ちょっとショックですが、それだけ新に太一は勝ちたいのですね。自分の全てを使って勝負してきました。
新にその作戦が、見事クリーンヒットしています。
千早vs 結川さん
千早の相手の結川さんは『名人、クイーンおたく』です。
子供の頃に渡会クイーンが10連覇しているところをTVで見て
「神様だ、神様がいる」
と感動し、かるたの世界にのめり込んでいったのです。
千早はとても絶好調。その勢いに結川さんは押されぎみです。
「うちの胸の中の神様には届かんのや、うちが当たる相手なんてみんな雑魚や」
そんなとても男前な思いで、結川さんは自分を奮い立たせます。
しかし流れは変わりません。
その時、結川さんは札を左に大きく移動させます。
「攻めがるたの人は右下段、右下段言いますけど右下段がなかったらどうしますんやろ」
と元名人の言葉を引用します。
自分が早く取れないなら相手を遅くしてしまおう作戦です。
「いつか恋しく思う最盛期の神様を前に全力を出してなかったら未来の自分にしばかれるわ」
自分の負担も大きいですが、千早のことを認めつつ、全ての知恵をふり絞って戦う結川さんでした。
そして、元名人の言葉を引用して戦うところが素敵ですね、オタクの鏡です。
自分を卑怯と思うこと
一方、男子の試合では「触ってるのは僕が先です」「そっちの手がぶつかってきただけや」と珍しく新がもめています。
太一は「勝ち負けもどうでもいい、かるたもどうでもいい。強さもどうでもいい、目の前の相手もどうでもいい」と周防さんから相続した執着しない心で対します。
そう思うことで体が軽くなる太一と、逆にもめることで重くなっていく新。
新はお手つきしてしまい、次の札も太一に取られてしまいます。
「勘違いすんなよ、かるたで強いのは俺や。邪魔や、太一」新は太一をきつくにらみます。
その視線を感じて太一は「そう、ずっとその顔が見たかった」としてやったりといった表情です。
新は太一を見下してしまう自分の気持ちに嫌悪感を抱きます。
太一は無邪気なまま生き生きとかるたを取っていきます。
しかし、心の中は態度と正反対で、真っ黒です。
「無理すんなよ新。邪魔だろ?俺のこと。そう思っていいんだよ、いい子でいんなよ、俺はずっと12のことからお前が邪魔だったよ。」
女子の試合では、結川さんが千早に右下段を全て持っていかれても、動揺せず丁寧に自分のペースで進めて行きます。
それを見ていた西島七段が「丁寧なかるたから勝ちたい思いが伝わってくる」と感じます。
今は千早が優勢ですが、結川さんもまだ勝機はあります。
しかし次の札を取った時、結川さんの表情が青ざめます。
「すみません、もう一枚です。もう一枚送ってください。今のダブです。」
ここで取られたくない!というとこでのダブ申告です。
(強い相手は怖いけど、自分を卑怯と思うことの方がずっと怖い)
結川さんは偽ることを嫌い、正々堂々戦い続けます。
一回戦目は千早が勝利しました。
「お疲れ様、次がんばって」
なんと結川さんが神聖視してる西島さんに声をかけられます。
「西島さん、西島さんが私に言葉を..」
結川さん感激でうるうるしています。良かったね!結川さん。
そして、新、太一の戦いでは「思っていいんだよ新、邪魔だって。その気持ちを認めるとこからしか俺たちは対等になれねえ」
次の札を取ったと喜んだ太一ですが、新が言います。「いえ、今のは僕の取りです」
太一も言いかえしますが、ふと周防名人を思い出します。
「勝ち負けもどうでもいい」
執着しないことを思い出した太一は新に譲ります。
そして新が勝利しました。
休憩中、観客席から話し声が聞こえます。
「さっきの1枚さぁ、スローで見たら東の子の方が早く触ってない?」
新にその会話が聞こえてしまいました。
(強い相手は怖いけど、自分を卑怯と思うことの方がずっと怖い)
わざとじゃないけど、事実と違う申告をしてしまった新、心が罪悪感でいっぱいになっていきます。
休憩時間
さっきの試合をやり直したいと思う新、とてもつらそうです。
千早は小石川(ポカ作)くんが女子に配ってくれた甘酒でほっこりしています。
そして、試合中ずっとピリピリしていた新と太一にもリラックスして欲しいなと思うのでした。
すると結川さんが何かを提案します。
「どうやったら取り戻せる?自分が一番かるたをノビノビ取れた頃に」
新は小学生時代3人でかるたを取っていたころを思い出します。
「もうダメや、もう違う」
そんな新が思い悩んでいるときに急にひやっとした空気が流れ込んできました。
「えっ」
「わっ」
「雪!?」
会場の人はみんなびっくりです。
「すみませーん、空気の入れ替えでーーーす」
結川さんの提案で女子達が窓を開けたのでした。
頭が冷やされ、そして窓を開けながら笑顔の千早を見た新の心は軽くなります。
そして2試合目、新はさっきの揉めた件は実は太一の取りだったということを説明し、ハンデを付けることを提案します。
「はぁ、いらねーし。ふざけんな」と太一は言います。
しかし、新の強い希望の折れて
「じゃあ、もし運命戦になったら俺に譲れよ」
「うん」
と約束します。
何だか小学生みたいなほのぼのしたやり取りですね。
新は完全に自分のペースを取り戻したようです。
新は名人となった祖父にいつも憎たらしいと思いつつ心の支えだったライバルがいたことを思い出します。
「嫌いや思うてええんや、邪魔やと思うてええんや」
「太一はオレのライバルなんやろ?ぶっ潰してやる」
新は自分の太一を憎らしいと思う、その心をそのまま受け入れ全力で太一に挑んでいきます。
千早の2回戦目は絶好調すぎて、音が聞こえすぎるようです。
読み手さんも独特なイントネーションがあるようで相性が悪く、1試合目と違い空回りしてしまいます。
そしてお手つきしてしまう千早。
札が原田先生のところへ飛んでいきました。
その顔を見ると鬼がいました!
「全部かけてきたんだろう。示せ、クイーンに届く牙をもっているのはどっちだ」
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ちはやふる「38巻」の感想
ついに太一と新の対決が始まりました!みんな全てをかけて準備し、この場にいます。太一の作戦に翻弄された新ですが、「ぶっ潰してやる」と最後はヤる気満々でした。
逆に千早は調子が良すぎて空回り、原田先生はその姿に激怒(サイレント)です。誰が名人、クイーンと対戦することになるのか。次巻も楽しみですね!