「約束のネバーランド」4巻では、ノーマンが出荷されてしましました。
ノーマンの計画を引き継ぎ、エマたちはGFハウスの外へと…ついに脱獄劇の幕が開かれたのです。「外」はまさに未知の世界。子供たちに何が待ち受け、何処へ向かっていくのでしょうか。
今回も「約束のネバーランド5巻」の、あらすじとネタバレについて、感想を交えながらひも解いていきたいと思います。
目次
約束のネバーランド5巻のネタバレ1 塀を越えて
幼いフィルがママのもとへ残っていた理由が明らかになります。ママもレイも、その理由にすぐに気が付きます。
「4歳以下がいない…?まさか」
それは1か月前からの計画でした。
4歳以下の兄弟たちを置いていく訳にはいかないけれど、連れ出して命が失ってもいけないという課題です。
そこでエマは、4歳のフィルにだけ真実を打ち明けることにします。
- 出荷されるのは6歳から
- 4歳の子供たちのスコアは悪くないため2年は出荷されない
- 質を重視するGFハウスでは年少者を上物に育て上げたい
上記の見解から、エマは諦めるのではなく、今は連れて行かないという選択をしたのです。
事実を知ったフィルは、旅だった兄弟たちのことを想い、涙を流します。
4歳ながら、ママやエマたちを見て異変に気付いていたのです。
フィルは残ることを決意します。
普通なら4歳で状況を理解し、この決断が出来るはずもありません。
「第三プラント(GFハウス)火災につき15名脱走。うち2名が特上。これより最重警戒で対処する」
全プラントに警報が鳴り響き、ママや鬼たちの捜索が橋へと向かいます。
敵側の早い動きにうろたえるレイでしたが、エマは平然と崖から逃げるのだと子供たちを誘導します。
ドンが先導を切って渡ると、次からはロープーウェイの要領で、10歳以下の兄弟たちも次々と渡っていきます。積み重ねてきた準備や訓練の成果に、レイは言葉を失います。
「僕らがありえないと思っていた光景」
得意げに笑うノーマンの姿がレイの頭に浮かびます。
とても心に染みるシーンです。この場所にノーマンも居てほしかったと、ただただ残念です。
レイの価値観を覆す出来事だったに違いありません。諦めなくていいのだと。
もうレイはひとりで戦わなくていいのです。
魂胆に気付いたママが追ってきましたが、最後エマがロープを渡り終え、振り返らず仲間のいる森の中へ。
「さよなら、ママ」
無事に脱出したエマたちは、森の中を走り続けます。遠くへ、遠くへ…!
事実を知ってから3か月、自由になった喜びを噛み締めますが、ここからが試練の始まりです。
約束のネバーランド5巻のネタバレ2 レイとイザベラ
ママ(イザベラ)の回想シーンから、新たな事実が浮かび上がります。
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まだ子供だったイザベラは、GFハウスで大好きな少年レスリーと過ごしています。
歌が好きだったレスリー、レスリーが作った歌を好きだったママ。
何も知らないままレスリーは出荷され、脱獄を諦めたイザベラはママになる道を選びます。
きっと当時のママはグランマに「制御」されたのでしょう。
レスリーの歌を、お腹に宿した子に歌います。
そしてママになり、こう願うようになります。
「誰よりも深い愛情を、1年でも長い命を、何も知らない子供たちに与えたい。レスリーの分まで。」
6歳になったレイがあの歌を歌っていたとき、ママは気が付きます。
レイは胎児のときの記憶があるため、当然知っています。イザベラが母であることを。
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「行ってらっしゃい、気をつけてね。」
森を眺めながら、穏やかにほほ笑むイザベラの横顔は優しいものでした。
子供たちの成長を見抜けなかった自分の負けであると認めます。
エマたちの使ったロープはママが回収したので、しばらく追手は来ないでしょう。
約束のネバーランド5巻のネタバレ3 未知なる森へ
エマたちは疲れながらも、それぞれ兄弟を気遣いながら森を進んでいきます。
レイは、「生きて、家族を守る」と誓うのでした。
もう自分を犠牲にすることだけは、考えないでほしいですね。
エマは行き先を「南へ」と決めます。
シスタークローネからノーマンへ、そしてエマへと託された「ペン」に、方角を示す仕掛けが施されていたのです。
そんな中、異変が起きます。
ドンやギルダほかの兄弟たちが、次々に消えてしまったかのように姿がなくなったのです…!
そして残りのエマたちも。
子供たちは、吸血樹の根っこから地下に落ちてしまったのです。
周りには野獣の亡骸があり、見たこともない植物、そして蛇のようにうごめく根っこがエマたちに襲い掛かります。
外の危険は鬼だけではなく、植物までもが敵だなんて。回避のしようがありません。
しかし、エマはミネルヴァさんの本からヒントを得て、危機一髪、地上へ脱出することが出来たのです。
本のストーリーは外の世界を生き抜くための、ガイドブックそのものだったのですね。
やはり彼は救世主のようです。
エマは「ミネルヴァさんに会いに行こう」と子供たちを励ますように言います。
ペンが示す場所に、彼は居るはずです。
希望を持ったのも束の間。
次は地響きと共に、恐ろしい化け物が大口を開けて襲い掛かってきます。
一難去ってまた一難。化け物の正体は鬼です。
エマやレイが知っている知的で言葉を話す、二足歩行の鬼ではなく、トカゲのようなシルエットをした野生の鬼と呼べるでしょうか。鬼にも種類や種族があるようです。
子供たちは冷静にチーム編成を組み、ドンとギルダを筆頭に鬼を交わして逃げます。
レイは囮になり、鬼を吸血樹の根に落とす作戦でしたが…。
誰かがあっという間に鬼を始末してしまいます。
レイは木の陰に隠れ様子をうかがっていると、通信機で連絡を入れる鬼の姿があったのです。
約束のネバーランド5巻のネタバレ4 追手
「汚らわしい。下等種の分際でGF(うち)の商品を食おうなどと」と絶命した鬼に吐き捨てます。
本部からの追手でしょうか。
鬼とレイとの駆け引きが始まります。
優しい口調で出てくるように誘導する鬼。
子供たちの居場所を探っていると感じたレイは姿を現し、みんな命を失っただと告げ、エマたちから距離を取るつもりでいます。
「そうだ。どの道お前らは特上(オレ)を追うしかない。」
レイは犠牲になるつもりはありません。エマたちに近寄らせないことが目的で、自分に注意を引きつつ次の手を考えているのでしょう。
指笛をならし、鬼は仲間に合図を送ります。
その音に気付いたエマは、レイを案じます。
それと同時に、エマは真っ青な顔で傾き、倒れてしまうのです…!
気を張りつめ続け体力の限界でしょうか。
兄弟たちに不安が立ち込める中、困り果てたギルダの前に頭巾を深くかぶった少女が現れます。
「こっちよ」と手招く少女。一体何者…!?
6巻へ続きます。
約束のネバーランド5巻の続きはこちら。↓
約束のネバーランド5巻の感想
脱獄は成功に終わりましたが、何が起こるかわからない外の世界に気が抜けない展開です。
作戦の成功をノーマンにも共に見て感じてほしかったなと、思ってしまいます。
そしてレイとママは本当の親子だったことには驚きました。
お互いに知っていて、どんな気持ちで過ごしていたのでしょう。
ママは悪人ではなかった。変えられない状況下で、レイや他の子供たちに何も知らずに、一日でも長く…GFハウスで幸せにくらしてもらうことが精いっぱいの愛であり、慈悲であったのだと切なく思います。
最後に登場した頭巾の少女は、シルエットは人間なので、エマたちを導いてくれる存在であってほしいです。
外の世界での冒険はまだまだ始まったばかりです。6巻で、また新たな真実に出会うに違いありません!
前回のおさらいはこちら↓