「約束のネバーランド8巻」では、秘密の猟場の存在が明らかになり、オジサンたちの因縁の相手との戦いは避けられそうにありません。新たな仲間たちと、強敵を相手に打ち砕く手立てはあるのでしょうか。
ルーカスの言う”ミネルヴァさんの扉”の先に、どんな真実が隠されているのでしょう。
ここでは、約束のネバーランドのネタバレ9巻のあらすじと感想を交えながら見ていきたいと思います!
約束のネバーランドのネタバレ9巻のあらすじ
人間の世界へ通じる道…?
ルーカスの案内で、ミネルヴァさんの扉へと向かうエマ。
13年間、ペンもなく確かめる術もなかったルーカスは、ミネルヴァさんは善意なのか、悪意なのかわからなくなったのだと言います。
もしかしたら騙されたのではないか、密猟場におびき寄せるための罠だったのではないか。
そう思うのも無理はありません。
ペンを持つエマが現れたところで、やっと確かめるチャンスが訪れたのです。
あの手紙の意味、ミネルヴァさんの真意。全ての答えが、この扉の先にある。
扉に鍵穴はなく、モールス記号で「PEN」と記されていました。
エマがペンの蓋を開けた途端、信号が反応したのかピピっと解除され、扉を開くと…
複数のモニターとコンピューターが備えられています。
時間や、気温、疑似映像などが管理されており、制御室か監視室でしょうか。
さらにその奥へ進むと、今度は金色の池が広がっており、ペンを開けると…
「WELCOME TO GOLDY POND」の文字が映し出されます。
ミネルヴァさんは、やはり密猟場におびき寄せたのではなく、ここへ導きたかったのだとエマは判断します。
悪意ではなくて良かった、けれどなぜここが密猟場になってしまったのでしょうか。謎が生まれます。
金の水は触ろうとすると、水が避けていくようにはじけて触れません。
池の中心部には浮かんでいるように見える小屋があり、不思議な水を気にしつつも、2人は池を進み小屋に入っていきます。
小屋の中には古いエレベーターと、机と椅子があり、その上にはレトロな黒電話が置かれていました。
「ひょっとして、これに乗れば人間の世界へ行ける…とか?」
顔を見合わせるエマとルーカス。
動け!と祈りながらエレベーターを起動させるも、すぐに止まってしまいます。
すると横にある黒電話が鳴り、恐る恐る出てみると…
なんとミネルヴァさんは本人からの電話だったのです。
ミネルヴァさんからの電話
しかしすぐに録音音声であることに気が付きます。音声の内容は次のような内容です。
- エレベーターは人間の世界へ渡る道だが今はもう使えない
- 裏切りにあい、安全であった場所は違うものになっているであろう
- ミネルヴァ=本名はジェイムズ・ラートリー
- 1000年前鬼たちと“約束”を結んだ一族の末裔
- ミネルヴァ以外にも食用児の支援者がいる
- GF(グレイス=フィールド)・GB(グローリー=ベル)・GV(グランド=ヴァレー)・GR(グッドウィル=リッチ)の4つの高級農園の中に道があり、そこは塞がれることがない
エマとルーカスは自分たちがいた農園に、道があったことの驚きを隠せません。
過去の描写から、ミネルヴァを裏切ったのは実の弟のピーター・ラートリーであり、バイヨン卿とのつながりがあることから、密猟場はピーターが容認している?と考えられます。
ミネルヴァさんは、せめて気付いた子供たちには”自分の未来を選べるように”安全な場所を作りたかった。
歪んだ秩序を”約束”を壊したければ壊せばいい、”七つの壁”を壊しなさいと続けます。
七つの壁とは以前ムジカがこっそり教えてくれた言葉でした。
引き出しの二重底に隠してあったメモリチップを見つけ、欲しかった情報を入手することができます。
- 世界の行き来について
- 支援者との連絡の取り方
- GP(ゴールディ・ポンド)の設計図
エマは七つの壁の意味を理解します。
七つの試練とか、七つの約束とか…?真意はまだ見えません。
最後のファイルには、”ラムダ7214計画“についての情報でした。
- 西の果てに建設予定
- 新しい
- 試験農園
まだあまり知られていない試験農園の存在が明らかになりました。
沢山の情報を手に入れたルーカスと、9人の仲間たちは決起集会にて盛り上がるのでした。
次の狩りで終わらそう。
次は2~3日後、それまでに準備を整えることになります。
エマは見張り番をするアダムという少年が気になります。
彼は会話をすることはなく、同じ数字をひたすら繰り返しつぶやく。
どこから来たのかも不明なのだと、ヴァイオレットは教えてくれました。
- アダムがつぶやく数字はノーマンのマイナンバー
- 彼の胸の刻印は4つの農園のモノではない
アダムは新農園でノーマンに会ったことがある…!?
エマはノーマンが生きている可能性を見出したことでしょう。
ラムダ7214
—–ノーマンが出荷される日。
イザベラがノーマンを案内したのは、出荷トラックではなく別の部屋でした。
そこで新しいお父さんとして紹介されたのは、ミネルヴァさんの弟であるピーター・ラートリー。
目的はピーターの研究を手伝ってほしいとのことでした。
形は違うもののこれも出荷で、ピーター・ラートリーも捕食者側だ。
ノーマンは気が付きますが、選択の余地はなく了承します。
高級農園の中でもトップのGF(グレイス=フィールド)、その中でも最優秀者のノーマンは選ばれし者ということでしょうか。
—–現在。
ラムダ7214という研究施設でノーマンは生きています。
博士(ドクター)と呼ばれる者や白衣を着た研究者たちに囲まれて、レベルの上がったテストを毎日受ける、そんな生活を送っています。
研究ではなくノーマンは実験の被写体なのだと考えられますが、食用児は他に居らず、代わりに異形の人間が育てられています。
ノーマンは施設の目的は何なのか、どうしたら生き残れるのかを常に考え、希望を捨てていません。
「生き延びて、僕は必ずエマと皆と会うんだ!」
胸にはアダムと同じ刻印が付けられています。
開戦!
エマたちは密猟場を終わらせるための、戦いの準備をしています。
ルーカスを筆頭に、仲間たちでずっと密猟者たちに悟られないように準備を進めてきました。
失った仲間も沢山いたのだと言います。
そのとき…大音量の音楽が鳴り響き、狩りの始まりを告げます。
密猟者たちは目論みを感づいているのでしょうか。
予定よりも早すぎる狩りの開始に、動揺するオリバーたちですが、ルーカスは冷静にその場を収めます。
作戦は次の通りです。
エマたち10人は4部隊に別れて、密猟者たちを4組に分けます。
- 貴族鬼のルーチェ
- 双子のようなノウス、ノウマ
- 支配者であるバイヨン卿
- 一番の強敵レウウィス大公
レウウィス大公をエマが足止めをしている間に、他の3組を討ち、最後に総戦力でレウウィス大公討つという算段です。いかにレウウィス大公が強敵であるかがわかります。
鬼たちのお面は固く、格下のルーチェ以外の4人は身体能力の高さからして、特殊な武器を使わないと急所を狙うことは不可能でした。
そこで8年もの月日をかけて”強力なお面を破壊することができる武器”を作り上げたのです。
特殊弾5発と、専用銃が3挺。
- ノウスとノウマ…2発
- バイヨン卿…1発
- レウウィス大公…2発
失敗は許されず、確実にお面に打ち込まねばなりません。
討つべきは密猟者5人。ついに開戦です!
各自いつも通り、丸腰で逃げるふりをして森におびき寄せ分散させます。
—–ルーチェ戦。
弟妹たちを殺された憎しみを抱きながら、銃を構えジリアンとナイジェルが応戦します。
ルーチェの周りにいる部下たちを先に仕留めると、明らかに動揺するルーチェ。
「昨日まで雑魚だったくせに」
脂汗を浮かべ、子供たちが今まで猫をかぶっていたのだと悟ります。
命乞いをしながらも、ジリアンの銃弾によって絶命します。
格下のルーチェはわりと呆気なく仕留めることができ、ジリアンとナイジェルは次へと向かいます。
—–ノウス、ノウマ戦。
ソーニャとサンディーが応戦します。
男女一緒に行動する双子のような身なりのノウスとノウマ。
すぐに昨日までの子供たちと違う事に気付き、鬼ごっこを楽しんでいます。
罠をしかけ閃光弾で一瞬動きを止めた隙に、ノウスとノウマのお面を砕くことに成功しますが、ソーニャはノウマに首を掴まれ捕待ってしまいます。
しかし、狙撃手として待機していたポーラによってノウマは頭を撃ち抜かれるのです。
ノウスは殺されたノウマを抱きしめ、涙を流しながら悲しみの叫びを響かせていました。
知的な鬼は人間と同じ感情を持ち合わせているのでしょうか。
一方、街中で対峙するレウウィス大公とエマ…。
ここで9巻は終わります。
約束のネバーランド10巻はこちら。
約束のネバーランド9巻の感想と考察
8、9巻で一気に登場人物が増えて目まぐるしい展開ですね。
ミネルヴァさんから得た必要な情報は、確実に今後のエマたちの道標になることでしょう。
そして、黒電話の相手が生身のミネルヴァさんではなかったことは残念ですが、他に支援者がいるという事実は、仮にミネルヴァさんが亡くなっているとしてもその意思を継いでいることになりますから、かなり希望が持てます。
何よりノーマンが生きていてくれた展開!嬉しかったですね。
場所は違うけれどともに戦っているのだな…とシミジミしてしまいます。
密猟者を早くも2人討ったエマたちですが、ノウマを殺されたノウスは一筋縄ではいかなそうな予感…
さらに手強いであろうバイヨン卿とレウウィス大公との戦いも控え…10巻では波乱の戦いとなることでしょう。
前回のおさらいはこちら。