ナルトの感想まとめと見所4選はこれだ!

「NARITO(ナルト)」は漫画家の岸本斉史先生により1999年43号から『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載が開始されました。

その人気は日本国内に限らず世界各国で絶大な人気を博し、テレビアニメ化や映画化もされた漫画です。

連載開始から2014年50号で完結するまでに全700話あり、単行本は全72巻と大作です。

周りから落ちこぼれと呼ばれ大人達からは忌み嫌われていた主人公が、自分を取り巻く環境に屈せず自分の志を貫き、仲間との友情によって少しずつ成長していく姿を、少年漫画ならではのスピード感あるバトルシーンを交えながら楽しめる漫画です。

今回は、そんな「ナルト」のついホロリと涙してしまうシーンにスポットを当て、あらすじ、ネタバレ、感想を、お伝えします。

ナルトの感想と見所1 「ナルト」を支える主要人物達

主人公のナルトを始めとする、登場人物の強い個性が「ナルト」の魅力を更に引き上げているといっても過言ではありません。ここでは、そんな「ナルト」の感動シーンには欠かせないメンバーを見ていきます。

うずまきナルト(主人公)

まず、主人公のうずまきナルトは、父親である火の国・木ノ葉隠れの里四代目火影・波風ミナトと、渦の国出身のくノ一で尾獣の一体・九尾の妖狐を宿す力を持つ人柱力うずまきクシナの間に生まれました。

一見、幸せそうな出生ですが、生まれた瞬間に両親とも息子であるナルトを守るため逝去してしまいます。

そのため、ナルトは天涯孤独となり、両親からの愛情がどういうものなのか解らず、自分の存在を認めて欲しい一心で、くだらないいたずらばかりしてしまいます。

生まれた時から一人で、周りの人間からは事情があるにせよ敵視され、誰にも認めてもらえない等、主人公として彼はこの先大丈夫なのだろうかと心配になってしまいます。

しかしが、忍者学校の担任であるうみのイルカや三代目火影・猿飛ヒルゼンなど、極少ない理解者の登場で読者はナルト共々救われます。

ナルトの両親にイルカ先生、三代目火影は後に何度もナルトの心の窮地を救い、その度に読者は安堵したり、こみ上げてきたりします。

ナルトを取り巻く主要登場人物:サスケ、サクラ、カカシ先生

また、ナルトを取り巻く友人の達も重要なキャストです。

話の序盤で任務の為、同じ藩で活動していたサクラやサスケ、カカシ先生他友人達は、ナルトの成長シーンと共に訪れる泣きの場面で欠かせない存在です。

サスケはナルトと境遇が似ている反面、幼少期に一番信頼していた兄を亡くし、支えてくれる大人が周りにいなかったことから、愛情に対して屈折している所があります。

何度もナルトと衝突しますが、そこで同じ藩でナルトの想い人でサスケのことが大好きなサクラが二人を支えるため奮闘します。

ナルト、サスケ、サクラを育て支えてくれたカカシ先生や、共に成長していく友人達はメンバーが序盤からどんどん増え、そこから生まれる仲間同士の絆が読者の涙を誘います。

ナルトを涙と共に読み進めていく上で、ナルトを支える仲間達というキーワードは欠かせません。

ナルトの感想と見所2 涙を誘うシーンの共通点

ナルトを読み進めていくと頻繁に出てくるのが、主要メンバーに限らずに多々ある逝去シーンです。

少年漫画というと、大けがをすることはあっても亡くなってしまうことは少ないのではないでしょうか。しかし、このナルトでは比較的頻繁に起こってしまいます。

しかも、その逝去シーンが、戦闘のため身体が傷ついた結果というだけではなく、必ずと言っていいほど身を挺して誰かを守ろうとする瞬間です。

そのキャラクターが敵であろうと、仲間であろうと、その本人にとって大切な存在や、信念を守るために命をかけ、散っていきます。

それまで、主人公のナルトや仲間達と共に成長してきて、幾度となく共に死闘を潜り抜けてきたキャラクターであろうと、やっぱり消えていなかった!良かった~という事はありません。

次は誰が亡くなってしまうのか、それが例えストーリ上必要である展開だとしても、それまで応援してきたキャラクターの命の灯が消えてしまい、それを他のキャラクターが悲しむ姿を見ては、読者は涙せずにはいられないのではないでしょうか。

ナルトの感想と見所3 登場人物の逝去シーンからの急展開

上記で述べたように、ナルトでは数多くの涙を誘う命に関わるシーンがあります。

どんなに濃いキャラクターであろうと、読者人気が高かろうとストーリ上、作者が必要とした場合、容赦なく亡くなってしまいます。

読者としては、自分の好きなキャラクターが、もう紙面で登場しないのかと物悲しくなってしまった方もいるのではないでしょうか。

しかし、作者はそんな読者に救いの手を差し伸べてくれました。

今まで消えていったキャラクターがまさかの全員復活です。しかし、本当に息を吹き返すのではなく生きていた時の記憶を保持したまま、敵として術者によって利用されるという形で生き返ります。

この展開が予定されていたから、あんなにどんどん魅力あるキャラクターが消えていったのかと納得してしまうほど驚きの展開でした。

今まで仲間として共に支えあってきた仲間と、今度は敵として戦わなければならない葛藤や、こんな形での再会を望んでいたわけではなかったという気持ちを抱えながらの戦いは胸が痛みます。

しかし、最後はお互いが敵として憎みあうことなく、むしろ生き残っている仲間のために何か少しでも自分達にできることはないかと奮闘する姿が更に胸を打ちます。

消えてしまったと思ったら、生き返ったけど敵だった…でも最後は仲間としてもう一度最後を見送ることができたというシーンは何度読み返しても堪えられず涙を流し、やっぱりこのキャラクター好きだったなと思わせてくれる展開です。

ナルトの感想と見所4 やっぱり最終回も涙

最終回にかけて話の展開から、もしかしてサスケとナルトの戦いでどちらかが亡くなってしまうのでは…と心配になった読者は少なくないのではないでしょうか。

かくいう私も、今までの流れを考えると、激闘の末どちらかが消え、生き残ったほうが戦い合った相手の分まで意思を背負い生きていく…というようなあまり正解してほしくない悲しい予想を立てていました。

しかし、作者はここにきて、また嬉しい急展開を用意してくれていました。簡単にまとめると、ナルトもサスケも片腕ずつ無くして喧嘩両成敗で仲直りです。

ここまでずっとメインキャラクター達が消えてきたので、まさか最後は生かしてくれるとは良い意味で期待を裏切られました。

最終話では、登場してきたキャラクター達が皆それぞれの幸せを掴み、今までの辛さや想いも救われる展開となっており、これまで長い時間をかけて読み進めてきた読者としては、ああ良かった!と嬉し涙が滲む最高の終わり方でした。

ナルトの感想まとめ

日本独自の忍者という文化にスポットを当て、生い立ちが不幸な少年でも、自分の過酷な状況に屈することなく己の信念や志を貫き、友人や周りの人間と共に成長していく「ナルト」は、ただのバトル漫画ではなく、一味も二味も楽しめる漫画です。

少年漫画好きの人のみならず、友情や感動モノが好きな方には、ぜひお勧めしたい漫画です。

既に「ナルト」愛読者の方も、時には視点を変えて自分なりに楽しんでみてはいかがでしょうか。きっと新しい発見を見つけることができ今よりももっと「ナルト」を楽しむことが出来るでしょう。